スなどを一目でチェックできるようにしたり、三時間前の観測結果の電文から気圧変化量や船の進路と平均速度を自動計算しています。
うねりの観測に際しては、波向の把握を容易にするために、船の方位図を画面上に図示し、視程や雲量の電報コードヘの変換を画面内での選択により可能とする機能を持っています。
また品質管理に関しては、目測日時、船の位置などのチェックや観測した各気象要素の値の相互チェックも行い、不適性な値等に対しては画面上に注意換気の表示がでるようになっています。
このことにより、電報を作成する段階で品質管理を行い、打電される船舶気象報のデータの信頼度が以前にも増して向上することになります。
さらに、インマルサット通信端末にフロッピーディスクドライブが装備されている場合には、船舶気象報の通報が著しく容易になります。上記のパソコンの画面との対話操作によって作成された気象電報の入ったフロッピーディスクを端末上にセットするだけで送信することができます。
この場合、現在のように打電する前に作成した気象報の内容を頼信紙に書いておく必要がありません。
そして、日本への帰港時にお願いしている、大量な船舶気象観測表の気象庁への提出に代えて、前記の観測データを記録した一枚のフロッピーディスク(一枚のフロッピーには二〇〇観測の収録が可能)の提出で観測報告を簡便にすますことも計画しています。

<図3>雲の観測について、パソコンの画面上に表示される画面の代表例。

雲形の説明文や雲形図を参照にしながら雲形符号を選択入力できる。

02-013-1.gif

電話ファックス 03-3211-6908
〒100 東京都千代田区大手町1-3-4
気象庁 気候・海洋気象部 海上気象課

おわりに

これまで船舶気象報の作成は複雑で難しいとの意見が多く寄せられてきました。このソフトウェアを利用すると、対話形式で数値あるいは選択肢を入力することにより、容易にかつ正しく船舶気象報を作成することができます。
このソフトウェアの詳細などについては気象庁(図3の下欄に表示)までお問い合わせ下さい。
航海中の気象観測・通報の励行について今後ともご協力をお願いします。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ